ワンアンドオンリーから語ります!菊花賞を当てよう2chまとめ
ヤフーニュース
 

 牡馬クラシック3冠最終戦・第75回菊花賞(26日=京都芝外3000メートル)がいよいよ6日後に迫った。皐月賞馬イスラボニータの天皇賞・秋参戦で、戦況はダービー馬ワンアンドオンリーの「1強」ムード。果たして不安材料は皆無なのか? 同馬を管理する橋口弘次郎調教師(69)を直撃、その自信のほどやさらなる“夢”を余すところなく語ってもらった。

 ――まずは前走の神戸新聞杯について。1~3着がそれぞれアタマ差の接戦で、レース後に「寿命が1年5か月縮まった(笑い)」(同師は16年2月末日で定年)と冗談交じりに話していたが

 橋口調教師:肝を冷やしたよ。一旦、2着馬(サウンズオブアース)にアタマぐらい出られたからね。勝負どころから大分脚を使っていたし、普通なら負けパターン。あれを差し返すんだから改めてこの馬の勝負根性のすごさを知った。俺とは正反対の性格だ(笑い)。

 ――ゴールした直後の姿にも、この馬の強さを垣間見たとか

 橋口:普通ああいうふうに差される形でゴールすると、ゴール板を過ぎた後は完全にかわされてしまうものなんだ。それが、ゴールした後も相手に抜かさせなかった。あれを見てたいしたものだと思った。

 ――戦前は「ダービー馬の力を見せつけないといけない」と話していたが、その通りの結果になった

 橋口:恵まれてダービーを勝ったとか、そういう声は聞きたくなかったからね。ダービー馬の底力を見せることができて良かったよ。

 ――菊花賞はこれまで2勝(1996年=ダンスインザダーク、2003年=ザッツザプレンティ)しているが、ワンアンドオンリーの父ハーツクライは04年に1番人気で7着に敗れている

 橋口:ハーツクライが本格化したのは4歳秋で、あの頃はまだ緩かったからね。菊花賞は3コーナーにある坂を2回も下らないといけない。腰の甘い馬にはあれがこたえるんだ。ワンアンドオンリーは父より成長が早いし、坂の下りも問題なくこなしてくれると思うよ。

 ――ライバルは

 橋口:他の馬についてはわからないけど、イスラボニータが天皇賞に行くと聞いて正直、ホッとしたところはあるな。

 ――やはり同世代で最大のライバルはあの馬

 橋口:セントライト記念でも強い競馬をしているからね。ダービーでも相手はこの馬1頭と見ていたし、菊花賞に出てきたら一番怖いのはこの馬だろうと思っていた。

 ――中間の状態は

 橋口:1週前追い切りではしっかりと負荷をかけた稽古ができたし、思ったとおりに調整できている。父のハーツクライがそうだったように、体が強靱なのは大きな武器。これまで脚元に何かあったことなんて一度もないし、この中間も順調そのもの。それが一番なんじゃないかな。

 ――菊花賞でいい結果を出せば、来年の英GIキングジョージ(キングジョージ?世&クイーンエリザベスS=毎年7月にイギリスのアスコット競馬場で施行される芝12ハロンのGI。凱旋門賞と並んで欧州競馬最高峰レースのひとつ)挑戦がいよいよ現実味を帯びてくる。父ハーツクライが3着に敗れた舞台にその子で挑戦できればドラマチックだ

 橋口:ハーツクライで負けた時、レース後のパドックで観客から大きな拍手をもらったんだ。その時に「絶対にまた来年も挑戦するぞ」と心に誓った。帯同馬を連れて行っていれば、という後悔もあったしね。それがあんなことになってしまって…(同年のJC前に喘鳴症を発症し、同レース10着後に引退)。

 ――ダービーを制してもまだ夢は続いている

 橋口:すべては今後の活躍次第という条件付きだけどね。ただ、俺にはもう日数がないし、キングジョージは今度が正真正銘のラストチャンス。もし、ハーツの子で挑戦することができれば、本当に幸せな男ということになる。

 ――キングジョージだけでなく、神戸新聞杯後は前田幸治オーナーから凱旋門賞という言葉も飛び出した

 橋口:前からオーナーとはそういう話はしていたんだ。もし、キングジョージに挑戦していい競馬をしたら、当然そういう流れになるだろう。ただ、それもあくまでプランであって、さっき言ったとおり、今度の活躍次第という条件付きだよ。

 ――そのためにもこの菊花賞でいい結果を

 橋口:ダービーで夢を実現させたと思ったら、すぐに新たな夢が出てきた。こんなに幸せなことはない。今度も1番人気になるのはわかっているし、なんとかそれに応える競馬をしたいね。そして夢の続きを見ることができたら最高だよ。

☆はしぐち・こうじろう=1945年10月5日生まれ、宮崎県出身。80年JRA調教師免許習得、82年開業。90年JRA賞(最多勝利調教師・優秀技術調教師)受賞。92年天皇賞・秋(レッツゴーターキン)でJRA・GI初制覇。以後、菊花賞(96年ダンスインザダーク、03年ザッツザプレンティ)、有馬記念(05年ハーツクライ)、今年の日本ダービー(ワンアンドオンリー)などを勝ってJRAのGI・10勝(JRA重賞は通算93勝)。




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ワンアンドオンリー

父-ハーツクライ|母父-タイキシャトル


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