中山記念回顧|岩田はここまで乗れるとは?|ネット評価まとめ
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 第89回中山記念(1日、中山11R、GII、4歳上オープン国際、別定、芝・内1800メートル、1着本賞金6000万円=出走11頭)昨年のオークス馬で、岩田康誠騎乗の3番人気ヌーヴォレコルトが、直線でインから力強く伸び、2着ロゴタイプにクビ差でV。今年の始動戦を白星で飾った。タイム1分50秒3(稍重)。この後はひと息入れて、ヴィクトリアマイル(5月17日、東京、GI、芝1600メートル)、宝塚記念(6月28日、阪神、GI、芝2200メートル)と歩む。1番人気のイスラボニータは伸びを欠いて5着に終わった。

 内ラチから1頭分あるか、ないか。昨年のオークス馬ヌーヴォレコルトが、わずかなスペースを突いて勝負に出た。先頭に立ったロゴタイプの内側へ馬体をねじ込むように入れて伸び、1991年のユキノサンライズ以来24年ぶりの牝馬による中山記念制覇を達成。雨の中山で、新たな女傑伝説の幕開けを予感させる完勝劇を見せた。

 「外に進路がなかったので一か八か内を狙った。4コーナーと最後の直線で他の馬に迷惑をかけてしまったけど、昨年よりパワーアップしているし、本当にすごい馬」

 岩田騎手がパートナーを絶賛した。進路の取り方で自身は計15万円の過怠金の制裁を受けたが、勝負服が泥だらけになるほどの激戦を制したパートナーに「こんな根性のある牝馬はなかなかいない」と興奮を隠さない。

 ロケットダッシュを決め、道中は雨で湿った馬場でも抜群の行きっぷりで3番手のインを追走。4コーナーからはタイトで激しい肉弾戦になったが、1歳上のロゴタイプ(2着)、同期のイスラボニータ(5着)の2頭の皐月賞馬を力でねじ伏せた。

 昨年はオークスを勝ったが、秋華賞、エリザベス女王杯でともに2着と涙をのみ、最優秀3歳牝馬のタイトルを逃した。それだけに今年にかける思いは強い。休み明けでも結果にこだわっていた斎藤調教師は「中身がしっかりしてきたし、これで男馬に通用しなければ…という気持ちだった。力を証明できてよかった」と満足げだ。

 このあとはヴィクトリアマイル、宝塚記念のGIロードを進む。「今年は負けないことがテーマ。たとえ男馬が相手でも。この馬は牝馬だとは思っていません」とトレーナー。4歳を迎え、驚くべきパワーアップをとげたヌーヴォレコルトから目が離せない。 (板津雄志)

★岩田に過怠金

 ヌーヴォレコルトに騎乗した岩田騎手は、4コーナーと直線の2箇所の強引な進路取りで制裁を受け、合計15万円の過怠金を科せられた。ともに十分な間隔がないのに先行馬を追い抜いたためで、4コーナーではマイネルフロスト、タイキパーシヴァル、イスラボニータ、ステファノスに影響を与えて過怠金10万円、直線ではロゴタイプに影響を与えて同5万円となった。

■ヌーヴォレコルト

 父ハーツクライ、母オメガスピリット、母の父スピニングワールド。栗毛の牝4歳。美浦・斎藤誠厩舎所属。北海道千歳市・社台ファームの生産馬。馬主は原禮子氏。戦績10戦5勝。獲得賞金3億6730万円。重賞は2014年GIオークス、GIIローズSに次いで3勝目。中山記念は斎藤誠調教師、岩田康誠騎手ともに初勝利。馬名の意味は「新記録(イタリア語)」。

 
中山記念-2015年動画
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