サトノアレス
ストロングレヴィル<スプリングS:追い切り>
馬場状態を考慮し木曜追いに切り替えたサトノアレス(牡、藤沢和)は、美浦ウッドで3頭併せで追われ、力強く併入した。
5ハロン67秒7、しまい12秒7の時計も上々だ。ウッド3頭併せで最内に入ると、前を走っていた外ダノンゴールド(障害オープン)、中シャドウチェイサー(古馬1600万)にゴール前で並びかけた。早めに抜け出さないように我慢させて、最後にピュッ。ゴール板を過ぎてからは前に出て、勢いが違った。
テンションも上がってないし、黒鹿毛の馬体は毛づやもぴかぴか。さすが2歳王者という感じだ。戸崎騎手のテン乗りになるが、フルゲート割れなので立ち回りやすい。重賞連勝だ。
アウトライアーズ<スプリングS:追い切り>
新馬勝ちから中2週で挑むストロングレヴィル(牡、堀)はウッドでナイルストーリー(3歳500万)と併せた。
5ハロン69秒4-ラスト12秒6で3馬身先着という絶好の動きに「ラストでしまいを伸ばす調教。1回使って、いくらか真面目になっています」と渡辺助手。10年はアリゼオ、昨年はマウントロブソンで制した堀厩舎が今年も逸材を送り出す。
フジテレビ賞スプリングステークスの追い切りが15日、東西のトレセンで行われた。美浦では4戦2勝のアウトライアーズが3頭併せで余裕たっぷりに併入。3カ月ぶりとなるが、力を発揮できる状態に仕上がった。栗東では朝日杯FS2着のモンドキャンノが軽快な動きを見せた。2歳王者のサトノアレスは16日に追い切る。
悪条件でも走りに乱れはない。雨が舞う重馬場のWコースで、アウトライアーズが力強く水しぶきをあげた。自ら騎乗した小島茂調教師は満足げに笑みを浮かべる。
「落ち着いて走れていたし、きょうは特に良かった。いい状態です」
スプリングキャロル(500万下)、プラウドデイ(3歳未勝利)を5馬身以上追いかけてスタート。「離れていても追いつけると思ったし、促す必要もなかった」と話すほど楽な手応えで前の2頭に追いつき、内から馬体を併せた。4ハロン54秒0、3ハロン39秒8-12秒7で併入。馬場の悪さを感じさせないしなやかなフォームで、ゴールした後も余裕があった。
「気負ってしまうところがある」という気性の難しさが課題だが、直線で他の厩舎の馬がさらに内で併走するような形になっても「よその馬が隣に来ても力まなかった。馬場も気になりませんでしたね」とトレーナー。「いかに負荷をかけつつ落ち着いて走らせるか」という陣営のテーマに満点の答えを出した。
全4戦でコンビを組む田辺騎手は「まだコントロールの難しい面があるけど、能力は高い」とデビュー時から素質を高く評価。常に将来を見据えた競馬をしてきた。
ここまで4戦2勝で、負けた2戦でも底を見せたわけではない。デビュー戦は鞍上が競馬を教える意味でも後方に控え、上がり3ハロン32秒9をマークして2着。2走前の百日草特別(3着)は勝ったアドマイヤミヤビが続くクイーンCも制し、2着カデナはその後に京都2歳S、弥生賞と連勝。クラシックで有力視される実力馬と接戦を演じた。前走のひいらぎ賞を快勝した後はトライアル一本に絞って成長を促され、心身ともにパワーアップした。
この後は皐月賞とNHKマイルCを視野に入れており、朝日杯FSの1、2着馬も出走する今回は、距離適性も含めて試金石の一戦になる。「相手も強いので、どれだけやれるか楽しみ」と指揮官。初めての重賞で力を示し、混戦ムードが漂うクラシック戦線の主役に躍り出る。 (藤沢三毅)
ウインブライト<スプリングS:追い切り>
皐月賞トライアル・スプリングS(G2、芝1800メートル、19日=中山、3着までに優先出走権)で有力視されるモンドキャンノ(牡3、安田隆)が15日、栗東坂路で力強い追い切りを披露。3カ月ぶりの不安を一蹴した。この後は皐月賞をパスして、NHKマイルC(G1、芝1600メートル、5月7日=東京)が目標だが、17年初戦でパワーアップした姿を見せそうだ。
異例の皐月賞トライアル参戦だ。3歳マイル王候補のモンドキャンノは、目標にするNHKマイルCのトライアル・ニュージーランドTではなく、あえてスプリングSに出走する。
安田隆師は「より本番に直結するのが、こちらと判断した。中山マイル(NZT)はテンからガチャガチャしそう。コーナー4つの中山千八でうまく息を入れる競馬をさせたい」と意図を説明。次戦の東京マイルを見据えて、末脚爆発の予行演習をもくろむ。
坂路を4ハロン59秒5で上がった整地後の2本目。攻め駆けするメイトサン(3歳未勝利)を4馬身追走して、ラスト400メートルすぎで内から並ぶと馬なりのまま併入した。14秒2→13秒7→12秒9→12秒3(4ハロン53秒1)と尻上がりのラップ。力強くフィニッシュした。
師は「やりすぎないようにやった。良かったね。馬自体も朝日杯FS(2着)の時よりいいと思う」と、明け3歳の成長を感じている。1週前には美浦から新コンビの大野騎手が駆けつけて騎乗。「いい感触をつかんでもらいました」と師は休み明けでの仕上がりに満足の表情を浮かべる。
気性が激しいキンシャサノキセキ産駒の中でも優等生。1200メートルから1400メートル、1600メートルと距離を克服してきた。「お利口ですね。1頭で坂路をゆっくり歩いて降りて、フワッと下ろせる」と大人びた性格を説明。「折り合いがついて脚をためることができれば、結果はついてくると思う」と能力を信頼する。
くしくも、始動戦は朝日杯で半馬身だけ譲ったサトノアレスと一緒。当時は決勝線直前で寄られるシーンもあり「もう少し際どかったはず」と師は振り返る。2歳チャンプに“借り”を返して、G1取りに王手をかけたい。【中西典章】
「スプリングS・G2」(19日、中山)
一戦ごとに力強さを増すレースぶりと同様、ウインブライトが15日、追い切りでも成長を印象づけた。
先週も胸を借りたロンバルディア(5歳500万)との併せ馬。美浦Wで相手を1馬身半先行させると、直線では一杯に追われた相手に馬なりで並びかけた。鞍上の松岡が軽く仕掛けると抜群の反応。先週はやっと併入に持ち込んだ相手に、楽々と1馬身先着した。
この動きに松岡は「先週やった分、気持ちが入ってピリッとした。(間隔はあいたが)八分以上はできている」と上々のジャッジ。畠山師も「休み明けとしては順調に仕上がった」と合格点をつけた。
前走の若竹賞で今回と同コースを快勝。メンバーはそろったが、松岡は「相手関係より自分の競馬をする」とキッパリ。一戦ごとに磨きをかけてきた末脚で、皐月賞の出走権獲りへ真っ向から挑む。
プラチナヴォイス
【スプリングS(日曜=19日、中山芝内1800メートル=3着までに4・16皐月賞優先出走権)栗東トレセン発秘話】牡馬クラシックの有力馬だったブレスジャーニーの故障を報じた新聞記事を見て、松田調教師が自身の経験を重ねつつ、こう口にした。
「今の時期は本当に難しいですね。馬の成長度合いと、走りたいという気持ちが、なかなかバランス良く一致しない。体がまだ出来上がっていない段階で、気持ちだけで走り切ってしまうと、馬が壊れてしまう。でもクラシックは攻めないと勝てないんです」
かつてタニノギムレット、キングカメハメハなど、歴史に名を残すクラシックホースを出しなが、それらが古馬になる前に、故障により引退を余儀なくされてしまったトレーナーの言葉だけに“重み”がある。
「ウチは攻めて、攻めて、攻め抜いてクラシックを勝ったけど、それでは“古馬になるまで馬が持たない”と言われて…。攻めを加減したら、クラシックを勝てなくなってしまったんです」
ディープインパクトのようにずぬけた能力があれば、ギリギリまで攻めなくてもクラシックを勝ててしまうのだろうが、本来はいかに馬の状態を見極めて、極限まで攻め抜けるか。これこそが、クラシックで栄冠を勝ち取るために避けては通れない過程なのかもしれない。
スプリングSに向けてプラチナヴォイスは明らかに“攻めてきた”。前走のきさらぎ賞(4着)では道中、内にササって直線はまともに追えなかった経緯を踏まえ、この中間は調教内容に大幅に変化を加えたのだ。
「トラックでより多く乗るようにしているし、併せ馬では前に馬を置いて、その内から抜くような形でササらないように矯正している。競馬ではブリンカーを着けることも考えているよ」とは担当の織川厩務員。
現時点でプラチナヴォイスの賞金1200万円は、クラシック当確とは言えない微妙なライン。だからこそ、このスプリングSで皐月賞の優先出走権が与えられる3着以内、いや、できれば2着以内で賞金自体を加算し、日本ダービーまでの出走を確かなものとしたい。攻めの調教は果たして吉と出るのか? 最終追い切りまで見守ったうえで、その評価を決めたい。
トリコロールブルー
【スプリングS(日曜=19日、中山芝内1800メートル=3着までに4・16皐月賞優先出走権)注目馬15日最終追い切り:栗東】トリコロールブルーは先週までにしっかりやっており、この日はウッドで馬なりでサッと流した。落ち着き払った様子でコース入りし、ゆったりしたフットワークで伸び伸び走って、しまいの反応も上々。気配は前走(フリージア賞=1着)以上といえる(6ハロン85・7―38・7―12・0秒)。
友道調教師「血統的にうるささはあるけど、この中間は落ち着いている。使った後も順調に来ているし、小回りにも対応はできると思う」
先週まで日曜メーン6週連続Vを決めている絶好調のM・デムーロが騎乗するのも頼もしい。
サンスポ-予想王
追い切りCheck 2017年フジテレビ賞スプリングS(東京サンスポ)
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