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    馬体診断

    宝塚記念予想|2018年|馬体診断(スポニチ)まとめ

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    ヤフーニュースより

    【宝塚記念】ヴィブロス90点!実が爆ぜるような青毛の躍動感

     グランプリ舞台に実るのは大味な大根よりピリ辛な山椒(さんしょう)。鈴木康弘元調教師(74)がG1有力候補の馬体を診断する「達眼」。第59回宝塚記念(24日、阪神)では牝馬ヴィブロスを90点で1位指名した。有力牡馬勢に辛口採点した達眼が捉えたのは小粒でもピリッとした山椒をイメージさせる立ち姿。16年秋華賞、17年ドバイターフに続く3度目のG1獲りが見えてきた。

      
     阪神競馬場から西へ10キロ、六甲山系に自生する「青山椒」が旬を迎えました。雌株だけに付く山椒の青い実は舌先がしびれるほど辛い。独特の香りが鼻に抜けます。山椒の果皮に含まれている精油分は漢方の生薬。ウナギのかば焼きにかければ臭みを消すばかりか、胃もたれ、胸焼けも防いでくれます。この山椒、青い実が爆(は)ぜる様子から「はじかみ」とも呼ばれていました。

      
     小さくても、爆ぜるような青毛の躍動感。ヴィブロスの立ち姿は青山椒の強烈なインパクトを与えてくれます。山椒は小粒でもぴりりと…を地で行く体つき。青毛が日差しを浴びて、今が旬の青山椒の実のように輝いています。高温多湿で調整が難しい梅雨の季節でも最高の毛ヅヤ。体調の良さなら文句なしに一番です。

      
     馬体重430キロと小粒でも機能性に富んだ骨格がG1・2勝馬の原動力です。小さな体に不釣り合いなほど発達したキ甲(首と背の間にあるふくらみ)。重量負けしません。背中からトモ(後肢)にかけての絶妙な角度。爆ぜるような走りを可能にします。頑強で立派な飛節はトモのパワーを余すことなく推進力に変えてくれる。天は二物を与えずといいます。筋肉量が少ない半面、骨格には天賦の才があります。

      
     顔つきには少し気負いが見られる。きつい目つき、とがった鼻、強く立てた耳。ハミの受け方もきつい。1週前追い切りでジョッキーが騎乗した直後の撮影と聞きました。闘争心のスイッチがオフからオンに切り替わったのでしょう。心身共に戦闘態勢に入って迎える上半期の総決算。有力牡馬勢が本調子を欠く中、充実ぶりがひときわ目を引く牝馬です。

      
     大きな大根辛くなしといいます。500キロ前後の大味な牡馬勢に挑むヴィブロスは小粒でもピリ辛。6月の阪神競馬場に自生する青山椒です。

    【宝塚記念】ダイヤ“雄大”80点、飛び抜けた馬っぷりの良

     馬っぷりの良さならサトノダイヤモンドが抜けています。伸びのある骨格、素晴らしい筋肉。毛ヅヤも申し分ありません。しっかり腱が浮かんだ四肢にも狂いなし。馬体の張りは大阪杯以上です。3歳時の姿に戻ってきた。向こうを張るような立ち姿を除けば…。

      尾を不自然に上げている。耳を左右に開いている。目つきに反抗心が感じられる。ハミのくわえ方が強すぎる。いずれも3歳時の写真では一切見られなかった所作です。奇麗なフォームが崩れてしまった欧州の重馬場で連敗。その精神的なダメージがまだ抜けきっていないのかもしれません。


    【宝塚記念】クラウン“重厚”80点、欧州産らしくパワー満タン

     サトノクラウンは相変わらず重厚な体つきです。筋肉で分厚い肩とトモ。首も雄大です。欧州産馬らしいパワーに満ちた馬体。良馬場の切れ味勝負では分が悪いが、道悪なら馬力を発揮できる。優勝した昨年の宝塚記念と比べてみると…。筋肉をさらに大きく見せています。

         ただ、顔つきが妙におとなしいのはどうしたことか…。昨年のような目力が感じられず、耳の立て方も穏やか。気性の成長なのか、闘志が不足しているのか。写真から読み取ることはできませんが、昨年とは明らかに異なります。 


    宝塚記念
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    安田記念予想|2018年|馬体診断(スポニチ)まとめ

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    ヤフーニュースより

    【安田記念】キャンベル100点!映える左肩に「C」の刻印

      キャンベルジュニアの左肩にはアルファベットの「C」が刻印されています。その「C」の意味するものは…。米国の有名なファッションブランド、Champion(チャンピオン)のロゴマークなのか。それとも、Chicken(弱虫)ような気性を表す略語なのか。謎めいた暗号にも見えますが、実は個体を識別するための烙(らく)印です。この馬が生まれたオーストラリアでは生後すぐに右肩に出生番号など、左肩には生産牧場のブランドマークが刻印される。ハイセイコーの時代(70年代前半)は日本でも後肢に焼き印を押していましたが、豪州では痛がらないようにドライアイスなどを使った皮膚の凍結で白色毛を再生させる凍結烙印が採用されているそうです。

      
     ただし、今のキャンベルジュニアなら肩の烙印などなくても体つきで識別できる。全身が物凄いボリューム。首が野太くて、胸前は岩のように分厚い。トモ(後肢)も筋肉でせり上がってます。下半身に目を移せば、膝や飛節も大きくて立派。上半身のあふれるパワーを余さず受け止められる強じんな下半身です。顔を見れば顎っぱりも凄い。大食漢なのでしょう。モリモリ食べたカイバが全て身になっている。そんな馬体です。

      
     立ち方も素晴らしい。四肢をしっかり大地に着けて、穏やかな顔をカメラマンに向けています。実にいい表情です。精神面でも充実しているのでしょう。近走は惜敗続きですが、パワーで押しまくる一流マイラーの馬体に加えてこの顔つきなら…。肩に刻印された「C」とは、Championの頭文字を意味しているのかもしれません。(NHK解説者)

    【安田記念】リチャード95点!“心の鏡”耳が映し出す前向きさ

     耳は心の鏡といいます。馬の精神状態は耳に端的に映し出されるもの。スワーヴリチャードの変身ぶりも耳からうかがえます。大阪杯時には「耳を左右に開いて気持ちが散漫になっている」と注文を付けましたが、今度は真っすぐ前方へ立てています。集中力の表れ。休み明けを2度使われて、さらに気が入ってきたのでしょう。マイル戦は初めてですが、これだけ気持ちが前向きなら心配ない。

      
     馬体もマイルに向いています。厚みが際立った上半身。筋肉で盛り上がったトモや肩は弾力性に満ちている。臀部(でんぶ)は分厚くて幅がある。キ甲(首と背中の間の膨らみ)の発達に伴って、背中から腰にかけて流れるようなラインを描いている。首が太くて、腹袋も立派。そんな上半身のパワーはマイルの速い流れでフルに生きます。

      
     キャンベルジュニアは上下半身とも凄いが、こちらは下半身がいささか頼りない。細い管囲、立ち気味のつなぎ、左右で角度の異なる蹄。右前の蹄は大阪杯と同じようにエクイロックス(接着装蹄)で固めています。上半身が発達している分だけ下半身の負担は大きくなる。ただ、飛節は絶妙な角度。トモのパワーを余さず推進力に換えられる。毛ヅヤも栗色に輝いている。体調も良好です。

      
     耳は心の鏡。前方に立てた耳が安田記念の可能性もストレートに映し出しています。距離短縮でさらに競馬がしやすくなるでしょう。

    【安田記念】リスグラシュー90点、ふっくら腹回りにパワー

      リスグラシューは中2週の強行軍とは思えない体つきです。前走・ヴィクトリアM時よりもふっくらした腹周り。小さな牝馬なのでこの“ふっくらさ”はとても大切です。トモの筋肉は落ちるどころか、さらにボリュームアップしている。毛ヅヤもさえています。

      立ち姿を見れば、前走以上にリラックスしています。力みがなく、ゆったりとハミを取っている。牝馬にはゆとりが必要。東京への長距離輸送が控えているだけになおさら重要です。この写真は前走から11日後に撮影したもの。前走のダメージが全くなかったのでしょう。中2週での再東上にも不安なし。この馬体なら、私が調教師でも胸を張って出走させます。


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    日本ダービー予想|2018年|馬体診断(スポニチ)まとめ

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    ヤフーニュースより

    【日本ダービー】ジェネラーレ95点!完成度高く威風堂々

    ジェネラーレウーノ。イタリア語で「一番の将軍」と命名されたダービー候補も将軍杉を思い起こさせる姿。キ甲(首と背の間の膨らみ)が太い幹のように屹立(きつりつ)している。同世代のライバルよりも年輪を重ねたような発達ぶり。キ甲の成長に伴って、首差しも奇麗に抜けています。杉になぞらえれば、見事な枝振りのようです。それだけ完成度が高い。

      
     立ち方も皐月賞時から変わってきました。わずか1カ月半前には前肢に負重をかけようとせず、口を開いてハミで遊んでいた。ところが、今度は左後肢の蹄が浮き上がるほど前肢に負重をかけています。きちんとハミをかみながら顎を引いて立っている。「見てくれ!」と言わんばかりの充実した気持ちが表れたたたずまい。将軍杉のような威風堂々たる立ち姿です。

      
     スラリと胴長で、無駄のない体形。こういう体つきは瞬発力が足りない半面、持久力に優れています。2400メートルに距離が延びるのは歓迎でしょう。腹周りは過不足なく引き締まっている。晴れの大一番に臨むにふさわしい万全の仕上がりです。天下の覇権を狙う有力候補が東西に群雄割拠する戦国ダービー。「一番の将軍」にも勝機あり。そう確信させる天高くそびえた将軍杉のような立ち姿です。

    【日本ダービー】ブラスト95点!筋骨隆々で圧倒的な存在感

     ジェネラーレウーノが将軍杉なら、ブラストワンピースは国内最大級の太さを誇る屋久島の縄文杉になぞらえたい。周囲16メートル超もある幹は波打つようにうねり、盛り上がった瘤に覆われて圧倒的な存在感を示しています。ワンピースも女性のおしゃれな衣装のイメージとは正反対にいかつい鎧(よろい)をまとったような体つき。骨量と筋肉量は520キロ超の体重以上にインパクトがあります。特に臀部(でんぶ)が縄文杉のこぶのように盛り上がっている。首も野太くて、腹袋も立派。顎っぱりもいい。食欲旺盛なのでしょう。初めて馬体をチェックしましたが、縄文杉を見上げた時のような驚きを感じました。

      
     視線を顔に移してみれば、鼻の穴をしっかり広げて、目、耳と同じ方角、前方の1点に集中しています。ハミも適度なくわえ方。弓なりの長い引き手に従い、ゆとりを持って立っています。筋肉の鎧をかぶったパワーむき出しの馬体はマイラーやダートホースに多い。2400メートル向きの体形とは言えませんが、力みもなく、余裕のある立ち姿が距離克服の可能性を伝えてくれます。

      
     四肢には保護用のバンテージ着用。脚元の状態は確認できません。蹄の形状も芝生に隠れて見えません。キ甲ははっきり分かる。容積はあるが、まだ抜け切っていない。成長途上です。栄養の乏しい花崗(こう)岩の山地に育つ縄文杉は成長が遅いが、稲敷台地の肥沃(ひよく)な土壌に育つブラストワンピースは秋にもっと進化しているはず。世代屈指の未完の大器です。

    【日本ダービー】ステルヴィオ95点!荘厳華麗でバランス絶妙

      ステルヴィオを杉の木に例えるなら、屋久島で最も美しいプロポーションを誇る大和杉でしょう。瘤(こぶ)もシワもない幹が真っすぐ、りりしく背中を伸ばしています。ステルヴィオも絶妙なバランスを整えた流麗な体。皐月賞時からの変化も感じられます。トモに一層力が付いてきた。押しトモ(角度の浅いトモ)とはいえ、筋肉のボリュームが目立つようになりました。尾もたくましさを増しているように映ります。トモがパワーアップしたからでしょう。腹周りも前回よりふっくらしています。

      
     短距離で活躍したロードカナロア産駒とはいえ、体形は適度な背と腹下の長さを持った中距離型。2400メートルについては何とも言えませんが、マイラー体形でないのは確かです。ロードカナロアは牝馬2冠を制したアーモンドアイのように距離に融通の利く産駒も出す。大和杉のようにしっかりと大地をつかんだ静謐(せいひつ)なたたずまい。この雰囲気なら未知の距離にも対応できるでしょう。


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    オークス予想|2018年|馬体診断(スポニチ)まとめ

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    ヤフーニュースより

    【オークス】ワルキューレ100点!かつてない名牝の予感

     新たな神話が樫の大舞台に生まれる。鈴木康弘元調教師(74)がG1有力候補の馬体を診断する「達眼」。第79回オークス(20日、東京)ではフローラS勝ちのサトノワルキューレに唯一の満点を付けた。達眼が捉えたのはアーモンドアイ、ラッキーライラックの桜花賞上位2強をしのぐスケール。北欧神話のヒロインになぞらえて、悠然とした立ち姿を絶賛した。

      
     北欧の神話にワルキューレという名の若く美しい女騎士が登場します。神の敵を倒すため、鎧兜(よろいかぶと)に身を包み、天馬にまたがって戦場を勇猛に駆ける。北欧の夜空にゆらめくオーロラはこの女騎士の鎧がきらめいたものとされています。平時には鎧兜を脱ぎ、天女のような白い羽衣を羽織って天空を優雅に舞う。その姿は白鳥の化身とも言われています。半人半神のワルキューレ伝説です。

      
     3歳牝馬戦線に遅れて頭角を現したサトノワルキューレ。その鹿毛の馬体は同じ名を持つ女騎士のように勇ましく美しい。鍛え抜かれて浮き立つトモ(後肢)と肩の筋肉。450キロ程度の体重以上に重量感があります。その筋肉は、ボリュームだけでなく質も高いのでしょう。ディープインパクト産駒らしい柔軟さ、しなやかさを漂わせています。肩(肩甲骨)や首差しは絶妙な角度。ストライドが前によく伸びるつくりです。

      
     背中が短めで腹下がやや長い“短背長腹”。オークスの2400メートルにも対応できる体形です。腹袋も適度な厚み。それぞれの部位がゆとりを持って滑らかにつながっているため全体に余裕があります。ひと目で走る馬だと分かる。非の打ちどころがない馬体です。

      
     立ち姿は女騎士が駆る天馬のように神々しい。スタッフが弓なりにした引き手を指先で軽く押さえているだけなのに、悠然と立っています。目と耳は正面の一点に向き、四肢は均等に負重をかけています。注意心を持ちながら、どこにも力みがない。名牝のたたずまい。未知の距離も堂々と乗り切れる気性をうかがわせる立ち方です。

      
     とてつもないスケールの牝馬が出現しました。3歳牝馬の勢力図をまとめて塗り替えてしまうかもしれない。そんな可能性を伝える一級の馬体。北欧神話の若く美しい女騎士のようなニューヒロインです。

    【オークス】ライラック90点、あふれる余裕で舌をペロリ

     
     ラッキーライラックは舌をペロリと出しながら写真に納まっています。有名な不二家ペコちゃんみたいに。でも、練乳たっぷりのミルキーに舌なめずりしているのではありません。ハミから舌を出して遊んでいるのです。昨年の阪神JFや桜花賞時には真面目にハミを取り、少し緊張しながら立っていました。舌を出したのは気持ちに余裕が出たからでしょう。目には全く緊張感がない。余裕があり過ぎるぐらいです。

      
     立ち方を見ると、左後肢蹄の後ろを少しだけ浮かせています。前肢に負重をかけたせいで後ろが浮いたのではありません。舌と同じように遊んでいるのです。G1時の立ち馬撮影でこんなしぐさを見せたのも初めて。口元から蹄の先まで余裕があふれています。関東に遠征して初の2400メートル戦に挑まなければなりません。今からピリピリと緊張していては体が持たないでしょう。オークスに向かう上で必要な余裕なのです。

      
     腹下が長く、肩もよく寝ている。距離延長に対応できる体形です。肩とトモの筋肉には490キロの体重以上にインパクトがあります。ただし、今回は桜花賞時よりも腹周りが少し細くなっている。不二家のペコちゃんみたいに食欲を出して、おなかにもふっくら余裕が生じれば満点です。

    【オークス】アーモンドアイ85点、牝馬離れした大きな胸

     アーモンドアイの馬体を見る限り、桜花賞のダメージは見当たりません。筋肉は全く落ちていない。毛ヅヤも良好。ロードカナロア産駒らしいマイラー体形とはいえ、胸の深さは牝馬離れしている。大きな肺や心臓を収容する大きな胸です。適度なボリュームのある首差し、形と角度の良いトモ。桜花賞時と変わりのない体つきです。

      桜花賞時よりも目つきが鋭くなり、力を入れて立っています。これはリップチェーン(上唇内側の歯茎に掛ける鎖状の馬具)を気にしているからでしょう。桜花賞時のようにハミを着ければ、ゆったりとした立ち姿を見せるかもしれません。リップチェーン装着のため判断できませんが、前回と同じ穏やかな精神状態なら2400メートルは持つはずです。


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    NHKマイルC予想|2018年|馬体診断(スポニチ)まとめ

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    ヤフーニュースより

    【NHKマイルC】タワー100点!そびえ立つ比類なき巨塔

     伝説の米国最強馬セクレタリアトの輝き!?鈴木康弘元調教師がG1有力候補の馬体を診断する「達眼」。混戦ムードの第157回天皇賞・春(29日、京都)では昨年のジャパンC優勝馬シュヴァルグランを95点でトップ評価した。前走・大阪杯では13着に大敗したが、達眼が捉えたのは一変を告げる栗毛の張りと輝きだ。

      
     ひと目見ただけでまぶたの裏に鮮烈な印象を残す名画のような色彩。シュヴァルグランの明るい栗毛は息をのむほど美しい。朝露のようなみずみずしさをたたえた体が春の柔らかな日差しを浴びて金色に輝いています。これほど色彩美にあふれた栗毛馬がいただろうか。写真から目を離して、思案を巡らせてみると…。米ニュース誌「タイム」などの表紙を飾った米国のスーパーホースが思い浮かびました。

      
     セクレタリアト。燃えるような赤みがかった栗毛から、2代目ビッグ・レッド(初代はマンノウォー)と呼ばれた73年の米3冠馬です。米国人は大のチェスナット(栗色)好き。シュヴァルグランも米国で走っていればアイドルホースになったかもしれません。ともあれ、ライバルがくすんで見えるほどの輝き。毛ヅヤも目立たなかった前走・大阪杯時から格段の変化です。

      
     俗に「ひと叩き」と言いますが、休養明けを一度叩いてここまで変わった馬も珍しい。大阪杯時の馬体診断では「休み明けで昨秋に比べて体のメリハリがもうひとつ。昨秋の方が筋肉が浮き立っていた」と指摘し、80点にとどめました。ところが、今回は全身に十分な張りがある。腹下がスラリと長いステイヤー体形。短距離馬のような分厚い筋肉は付かないタイプですが、上質な筋肉が浮き立っている。昨秋の体つきに戻っています。

      
     前走からの変化はもうひとつ。力の入っていなかった首差しに力感が増しています。元々、前肢をだらしなく前に置いて立つ見栄えしない姿勢ですが、首差しの力強さから充実ぶりが読み取れます。ハミを気にして少し口を開けている点も大目に見ておきましょう。何しろ、優勝した昨年のジャパンC時には事もあろうに馬っけを出した(私は激辛採点した)ほどです。左前の爪が立っていますが、球節にその反動なし。腱もしっかり浮いているので問題ありません。

      
     ひと目見ただけでまぶたの裏に鮮烈な印象を残すセクレタリアトのように美しい栗毛。長距離界の頂点に立つのに最もふさわしい輝きを放っています。(NHK解説者)

      
     ◆セクレタリアト 73年の米3冠を全てレコード勝ちした戦後の米国最強馬。3冠最終戦のベルモントSでは後続に31馬身差をつけダート2400メートルの世界レコード(2分24秒0)で逃げ切った。通算21戦16勝で同年に引退。父ボールドルーラーの後継種牡馬として米2冠馬リズンスターなどを出したが、89年に蹄葉炎で急死した。19~20年に21戦20勝を挙げた同じ栗毛のマンノウォーとともに米国を代表する名馬として「ビッグ・レッド」と呼ばれる。

    【NHKマイルC】アメリカーナ85点!際立つ存在感

     3歳マイル戦線にそびえ立つタワーオブロンドンの1強ボディー。その向こうを張れるライバルは見当たりません。次位を探せば、パクスアメリカーナでしょう。「アメリカによる平和」と名付けられたこの芦毛もキ甲が際立っています。今回の馬体写真の中では一番発達している。460キロ前後の馬体重でも肩が分厚く、ごつさを感じます。ロンドン塔のような建造物になぞらえれば、米国ワシントンDCのキャピトル・ヒル(連邦議会議事堂)でしょうか。高さ88メートルの白亜のドーム。白い体は議事堂の上・下院棟のような方形で、背中、腹下とも短い典型的なマイラー体形です。

         体つき同様に立ち方も大人びています。気負わずに余裕をもってハミを受け、目には適度な緊張感がある。ただ、腹周りが寂しい。タワーオブロンドンとまではいかなくても、牡馬ならもう少し腹にボリュームが欲しい。四肢には環境の変化などで出やすい蹄輪(蹄に入った横筋)がわずかに見えますが、問題のない範囲でしょう。キャピトル・ヒルのように先端が突き出たキ甲は高い完成度を伝えています。


    【NHKマイルC】ミスターメロディ80点、仕上がり良いが…

      仕上がりは申し分ありませんが、随所に幼さを感じます。カメラマンを上目遣いで見る目つき、キ甲がまだ抜けておらず、腹周りには力強さが少々足りない。本格化するにはしばらく時間がかかりそうです。毛ヅヤは良好。トモにはいい筋肉をつけています。


    【NHKマイルC】ギベオン80点、大器完成楽しみ
    未完の大器というべきか。ボリュームのあるトモを受ける大きな飛節。膝に狂いはなく、腱も浮き立っている。その半面、キ甲が発達していないため首から背にかけてメリハリがない。肩も窮屈に映ります。今後、キ甲が抜けてくれば、大物になりそうです。

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