今週の小倉競馬のメインは、サマー2000シリーズ第3戦の小倉記念(7日、GIII、芝2000メートル)。注目はサトノラーゼンだ。今年の2戦は10、13着と結果が出ていないが、実力は昨年のダービー(2着)で証明済み。3カ月ぶりでも、ダービー時を思い起こさせる状態の良さに、陣営は完全復活を期待している。
反撃の態勢は整っている。今年の2戦がともに2ケタ着順と精彩を欠く昨年のダービー2着馬サトノラーゼンが、満を持してサマー2000シリーズの舞台に立つ。
「前走と比べても動きは良くなっているし、一番良かったダービー当時の動きに近づきつつあります」と兼武助手は確かな手応えを感じている。
昨年5月の京都新聞杯で重賞初制覇を飾ると、レースレコードで決着したダービーでドゥラメンテの2着と好走し、世代でトップクラスの実力を示した。しかし、秋はセントライト記念(7着)、菊花賞(5着)とも不完全燃焼。今年も1番人気に支持されたAJCCで10着、続く新潟大賞典でも13着に敗れ、評価は一気に下がった。
それでも懸命の立て直し策が実り、ようやく好調時の雰囲気を取り戻してきた。新陳代謝が活発になり、汗をかくこの時期も合うのだろう。「(昨秋以降は)気持ちの面で物足りなさがありましたが、この中間は馬に気持ちが入っている感じ。雰囲気もいいし、(気性も)大人になってきています」と兼武助手は一変ムードを伝える。
ハンデ57キロは実績を考えれば妥当。今回と同じコーナー4回の芝2000メートルでは2勝を挙げており、舞台設定も向く。池江調教師は「気難しい面があるのでゴチャつくと良くないが、ダービーでドゥラメンテにあれくらいの差(1馬身3/4)にきた馬だからね。スムーズなレースができれば」と返り咲きへ期待を込める。
ドゥラメンテは6月に引退したが、サトノラーゼンの競走生活はまだ道半ば。最強世代の実力馬が夏の小倉で本来の輝きを放つ。
★展望
過去10年でトップハンデはわずか1勝。いかにもハンデ戦のGIIIらしい。58キロのダコールが今年のトップハンデ。前走の七夕賞、2月の小倉大賞典とも58キロで2着。背負い慣れており、今回も崩れそうにないが、勝ち切るまではどうか。昨年のダービー2着馬サトノラーゼンはようやく復調してきた。サトノと同厩のベルーフは昨年のこのレースで2着。昨年より2キロ重い56キロの克服が鍵だ。マーティンボロ、メイショウナルトは小倉3勝のコース巧者。昇級戦のアングライフェンも小倉2勝。ハンデ差を生かして上位をうかがう。
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