ハープスターは買いますか?それとも…|JC予想いろいろなまとめ

 外国馬3頭を含めG1馬が12頭参戦する超豪華メンバーが集結した「第34回ジャパンC」。注目は凱旋門賞6着から挑む3歳牝馬ハープスター。海外を経験し、さらにたくましさを増した女傑が、フランスでの悔しさを東京で晴らす。

 ジャパンC挑戦にあたって、最も気になるのは海外遠征のダメージ。3歳牝馬ハープスターにとって、初の空輸も慣れない地での生活も、決して楽しいことではなかったはず。だが、フランス遠征に付き添った山口厩務員はこう語る。「こいつ(ハープ)はどこに行ってもよく食べる。食事は人間の方が大変だった。レストランに行ってもメニューはフランス語だし…」と苦笑い。続けて「馬は元気。いつでもどこでもドッシリしてるね」と好状態を伝えた。

 10月11日に帰国。着地検疫を経て今月8日に栗東に帰厩した。2週前の12日にはCWコースで初時計(6F90秒2~1F14秒1)を出し、1週前の19日はマイルCSに出走したタガノグランパとCWコースで併走(84秒9~11秒9)、22日にも同コースを馬なりで86秒5~12秒7と順調に乗り込みを消化している。松田博師も「フランスにいた時と変わらない。日本に帰って来てからもいい状態を維持できている」とキッパリ。

 多少冬毛が目立つが、それは昨年のこの時期と同じ。当時は体重を落とすのにも苦労していたが、阪神JF(2着)ではプラス2キロとしっかり照準を合わせてきた。冬毛は刈ってしまえば見栄えは良くなるが、ありのままの姿にしておくのが“マツパク流”。馬は見た目が全て、ではないのだ。「(祖母の)ベガも冬場は毛がボーボーだった。ハープもそんな感じだけど、しっかり動けているし心配ない」と全く意に介していない。

 舞台はオークスでヌーヴォレコルトの首差2着に敗れた東京芝2400メートル。あの時は蹄鉄が外れそうになるアクシデントの影響もあったが、今回は海外遠征を経験して精神的にたくましさを増した。「海外での敗戦を糧にしてほしい。ダメな馬なら、そこで終わってしまうんだろうけど…」。そこで言葉を止めた指揮官だったが、続けていたら「ハープはそんな馬じゃない」と言ったに違いない。世界が注目するジャパンCはオークスでのリベンジでもあり、凱旋門賞のリベンジの舞台でもある。

 ≪凱旋門賞VTR≫前半はスローペースで馬群が密集。ジャスタウェイが中団の内で折り合い、ハープスターは後方から2頭目の位置取り。さらに3馬身ほど離れた最後方をゴールドシップが追走。最終コーナー手前、フォルス(偽りの)ストレートでゴールドシップが外に持ち出してまくり気味に発進するも伸びを欠く。ジャスタウェイも馬群に沈み、大外から追い込んだハープスターが6着。勝ったトレヴは中団から徐々にポジションを上げ、直線最内から抜け出した。

 
ハープスターのオークス
 
2着に敗けたけど…凄いパフォーマンスだった。